三津田信三 どこの家にも怖いものはいる

作家の三津田信三は、怪談好きという編集者・三間坂と出会い意気投合する。彼の実家から出てきた「家」にまつわる奇妙な話しで盛り上がる。親戚から預かった日記には、少なからず共通点があった。もしこの怪談が繋がっているとすれば……。

ここ最近読んだ現代怪談本、どれもが本書を挙げていたので読まずにはいられなかった。怪談をどのように紡ぐかが1つの読みどころではあるけど、語り口で変わる怖さが面白い。日記、インタビュー、フィクションとして書かれた実体験、調査書の断片。作者の上手さはもちろん、怪談の奥深さを感じさせる。