小川哲 君が手にするはずだった黄金について

同級生の片桐との縁は高校の卒業とともに終わった。今は億万長者の投資家インフルエンサーとして活躍する彼も、告発によって大炎上していく……。主人公・小川哲が体験したあの3月11日の前日、3月10日。偽物のデイトナをめぐる物語。

オカルトやインテックなど、小川哲の面白さを分解してそれぞれの1編に存在する。全て小川哲の私小説風物語であるのに、噛み応えと舌触りが全て違って、満足感と同時に少しだけ物足りなさもある。