三津田信三 わざと忌み家を建てて棲む

曰くのある部屋、家を集めて一軒にまとめて建て直し、そこで暮らしたらどうなるか。歪んだ発想の家に集められた人々が残した記録。ホラー作家・三津田信三が手記やテープを手にしたとき、怪異が忍びよる。

「どこの家にも怖いものはいる」に続く「幽霊屋敷」シリーズ第2弾。母親の日記、作家の記録、研究者のテープによって語られる奇妙な“それぞれの家”。なのに一軒家として話題は進み、真相なのか心霊現象なのか、噛んでも噛みきれず口に残る気持ち悪さ。賛否を呼ぶのではないかと思うほど、当たり前なんだけど爽快感ゼロの物語だった。