17年度読んでよかった本

今年はこれがよかった! という俺ベスト(06年度)(07年度)(08年度)(09年度)(10年度)(11年度)(12年度)(13年度)(14年度)(15年度)(16年度)。今年はこれから始めるべきでしょう。

近未来ウィーン。人種・文化・技術・遺産が集結する国際都市ミリオポリス。2つの組織 / 物語『スプライトシュピーゲル』と『オイレンシュピーゲル』が1つに交差する”テスタメント・シュピーゲル”。複雑に交錯する伏線は、それぞれの思いや欲望のもとに、1本の糸に収束されていく。休む間を与えずプリンチップ社によるテロ事件が連続して発生。世界を震撼させるプロフェッショナルの敵たち。都市にいくつ眠っているかわからない爆弾。特甲児童の少女たちは、それぞれの未来と過去を見つめようと現場に駆けつけたが、事件の裏には”彼女たちの記憶”が深く関わっていた……。心を支えてくれる人のために、そして自分のために戦う少女・少年たち。終わらない鏡合わせの物語が終わる。

スプライトシュピーゲル I Butterfly&Dragonfly&Honeybee (1) (富士見ファンタジア文庫 136-8) スプライトシュピーゲル II Seven Angels Coming (2) (富士見ファンタジア文庫 136-9) スプライトシュピーゲル III いかづちの日と自由の朝 (3) (富士見ファンタジア文庫 136-10) スプライトシュピーゲルIV  テンペスト (富士見ファンタジア文庫)

オイレンシュピーゲル壱 Black&Red&White (1)(角川スニーカー文庫 200-1) オイレンシュピーゲル弐 FRAGILE!!/壊れもの注意!!(2) (角川スニーカー文庫 200-2) オイレンシュピーゲル 参 Blue Murder (3) (角川スニーカー文庫 200-3) オイレンシュピーゲル肆  Wag The Dog (角川スニーカー文庫)

テスタメントシュピーゲル 1 (角川スニーカー文庫) テスタメントシュピーゲル (2) (上) (角川スニーカー文庫) テスタメントシュピーゲル (2) (下) テスタメントシュピーゲル (角川スニーカー文庫) テスタメントシュピーゲル3 上 (角川スニーカー文庫) テスタメントシュピーゲル3 下 (角川スニーカー文庫)

思い返せば、実はオイレンシュピーゲルスプライトシュピーゲルも3巻でもういいやと読むのをやめていた。でも「もう士郎正宗はいらない。」の一言に驚き、手にした4巻は、興奮のあまり一気に読んでしまった。そして2つの物語が1つになったテスタメントシュピーゲルの面白さに震え、長いこと待たされて、僕は結婚までして、8月の熱い夜にテスタメント2のKindle連載が始まって、更新のタイミングで休日や出張を調整して……。そして昨年末に出た3上。4月には子どもが生まれて、3下が出て、書店で手にしたときには震えた。子どもを寝かしつけてから読んだ。シリーズ中もっとも激しい戦闘が書かれた上巻から、とても静かな下巻。もちろん数々の見せ場、盛り上げがあるにも関わらず、粛々と終わりへとぶん殴りにいく様子は、待っていた僕の気持ちを鏡にして、砕かれるようだった。これ以上の読書体験が今後ないとは思わないけど、今までにない満足感、安堵感に包まれて読み終えることができたのは間違いない。シリーズ完結に、感謝の気持ちを表したい。本当にありがとう。

ミステリーを振り返ったら、もちろん面白いものもあったけど、これを書き留めておきたいと思うものがなかった1年だったかも……(1月に特捜部Qが出ますよ!)。また新書を少しずつ読むようにした年だった。いいものもあれば、本当にダメなものもあって、どういうジャンルかよくわかった。

小説家という職業 (集英社新書) ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験 (光文社新書) 能  650年続いた仕掛けとは (新潮新書) 聖徳太子――ほんとうの姿を求めて (岩波ジュニア新書) はしかの脅威と驚異 (岩波科学ライブラリー)

森博嗣「小説家という職業」は、妻が分娩台に乗っている横で読んでいた本。「腰を摩るときは、読むのをやめろ」と言われたのも、いい思い出だ(今でも殺意たっぷりに言われるけど)。無事、10時40分ごろに子どもが生まれました。なんだかんだと今年も森博嗣を読んだなあ。

冒険小説の傑作といってもいい、大鐘良一・小原健右「ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験」がめちゃくちゃ熱い。2008年2月、JAXAから10年ぶりに宇宙飛行士の募集がかかった。史上最多の募集をかいくぐり残った10名の選抜試験に、NHKの取材班が密着した渾身のドキュメンタリー。各ジャンルのプロたちが極限状態で語る、リーダー論、サポート論が凄いんです。

能と朗吟の歴史がよくわかる、安田登「能 650年続いた仕掛けとは」もグッド。どうしてコミュニティーとして愛され続けてきたのかだけでよかったのに、終盤で能が体にいいとか、心にいいとか蛇足もあるけど。

東野治之「聖徳太子 ほんとうの姿を求めて」で説かれる太子像は、伝承と信仰を抜きにして、実際の資料から何が見えてくるかを教えてくれる。ある意味で古いのだけど、玉石混淆としている情報から、本来の姿が見えてくる。勢いのいいところもあるけど、歴史学の面白さはもちろん、情報に納得させられる1冊。

岩波科学ライブラリーを少しずつ読んでいこうと思って、その中でも山内一也「はしかの脅威と驚異」は大きな収穫。子どもが接種するワクチンの数に驚いたけど、こうして人は病気と戦ってきたのかと理解できる。中学生、高校生で興味があれば読めるレベルなので、しっかりした科学系新書を読みたい人には、いいラインナップだと思う。

以上、感想を書ききれずに2018年に突入する本もありますが、時間のある時にまとめてしまいました。子どもは8ヶ月経って、よく動くようになりました。2018年も同じリズムで本と雑誌を読めたらいいなあ。結局、変えようと思ったPaperwhiteはそのままだった。