東京荒川区の高層マンションで起こった一家殺人事件。監視カメラに写っていた男の犯行に思われたが、あの部屋の住人たちは赤の他人だったことがわかり、事件は急変する。誰が殺し、誰が何を理由に殺されたのか。
宮部みゆきがドキュメンタリ的手法で現代社会を書いた1作で、直木賞を受賞している。刊行当時に読んでからの再読。絶妙のタイミングで明かされていく全貌と、事件に関わった人々の生活臭、そこに至った理由は、宮部みゆきだからこその面白さ。読後に印象がガラッと変わるプロローグは覚えておこう。大林宣彦による映画化もえらく面白かったなあ。
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/06/29
- メディア: 文庫
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