京都錦市場で青果問屋を営む家に生まれ、絵と禅宗に強く傾倒した伊藤若冲。残された資料からわかっていた若冲像だけでなく、商人として活躍した姿や医師の研究によって知られざる姿が見えてきた。理解するには1000年の時が必要とされながら、どうして人を魅了するのか。
筑摩書房創業80周年記念よりちくまプリマー新書で始まった「よみがえる天才」シリーズ。ダ・ヴィンチがとても良かったので、このシリーズは読み続けていこうと決意した。リアルタイムで作品が愛された若冲がいて、豊かではないものの、幸せなコミュニティーを築いていたことを知る。著者はわざと明言していないが、若冲は同性愛者であったのだろうか。